騒音規制強化で車の迫力サウンドがNGになる!? マフラー交換のメリット・デメリットとは
段階的に引き上げられる騒音規制 古いクルマは2024年に規制強化?
クルマ好きにとって、「マフラー交換」は人気のカスタム手法のひとつです。しかし、環境への配慮からクルマの電動化が進み、さらには新しい騒音規制もあって、マフラーを交換して音を楽しむ時間はあまり残されていないようです。
迫力あるサウンドは消えてしまうのでしょうか。
クルマのカスタムで人気の「マフラー交換」
まず気になるのは、2020年に強化された騒音規制についてです。環境省により「自動車単体騒音低減対策の見直しの必要性」を指摘され、2016年に「フェーズ1」、2020年に「フェーズ2」、2022年に「フェーズ3」と、段階的に騒音に対しての規制を強化することを国土交通省が発表しました。
単純にいえば、「クルマの走行音を段階的に引き下げる」ということです。 2020年からはじまった「フェーズ2」は新車の走行音(排気音を含む)が70dBから74dBまでと定められており、2022年からはさらに68dBから72dBへと規制を強化。
さらに「フェーズ3」においては、「フェーズ2」では対象外だったタイヤノイズまで騒音値に加味されるという厳しい規制になっています。
一方で現在販売が継続中のクルマに関しては、騒音規制のフェーズとは別に、2024年9月1日以降で一斉に規制されることになっています。
具体的には2010年4月以降のクルマは「事前認証」を取得したマフラー、それ以前のクルマは「JASMA(日本自動車スポーツマフラー協会)」認定品は装着できるのですが、それでOKとはいかないようなのです。
新しい騒音規制は「証明機関による騒音性能表示の義務付け」と「新車時の騒音規制値を上回ってはいけない」ということになっており、2024年以降は迫力あるサウンドにするためのマフラー交換は、実質できないことになってしまいそうです。
※ ※ ※ マフラーには消音機能と排気機能という役割があります。
エンジン本体に装着し各シリンダーから排出されるガスを1本の管にまとめる「エキゾーストマニホールド」、ここから消音器(マフラー)に繋ぐまでの管を「エキゾーストパイプ」と呼び、最後に取り付けられている消音器の部分を「マフラー」と呼びます。
エンジンから出た直後の排気ガスは高温・高圧なため、そのまますぐ大気に放出されると排気音はかなりの音量となり、これをマフラー内で消音する工夫が施されています。
また、消音器はエキゾーストパイプの中間にも設置されているケースが一般的です。
消音のほかにも、エキゾーストマニホールドでまとめられた排気ガスをスムーズに排出するための排気機能や、途中に取り付けられた「キャタライザー(触媒)」では排気ガスに含まれる一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)などの有害物質を取り除く機能もあります。
迫力ある重低音サウンドと引き換えに犠牲にするものも大きい?
マフラー交換にはメリットもありますが、デメリットもあります。都内でアメ車を中心に手がけるカスタムショップの代表 Rさんに話を聞いてみました。
マフラー交換
「社外品にはステンレスやチタン、カーボンなどさまざまな素材のマフラーがあります。素材を純正のスチールからステンレスに変えれば錆びにくくなりますし、チタンやカーボンにすると軽量化に繋がります。
しかしもっとも大きなメリットは、音質や音量も含めたドレスアップ効果でしょう。音質は野太く音量は大きく迫力がアップする効果が期待できます。
とくにスポーツカーやアメ車などの大排気量車は音量もそれなりに大きいものを好む人が多いです。さらにマフラーエンドなどや2本出しなど、自分好みに換えられるのも魅力です。
また、エンジン内部やCPUにまで手を加えたクルマの場合、排気効率もいいものを選びたくなります。ただし、排気効率が良すぎるとパワーやトルクが低下することもあります」 クルマのカスタムは、ルックスや音などに迫力を増す方向が圧倒的に人気で、重低音を奏でるエキゾーストを手に入れたくてマフラーを交換する人が多いようです。
その半面、換装によるデメリットも多いのがマフラー交換の難しいところだといえるでしょう。 「排気効率が良くなり過ぎると、高回転までエンジンは回りやすくなりますが、低速トルクがスカスカになってしまうこともあります。そうなると街中では扱いにくくなり、MTなどの場合はエンストもしやすくなります」(カスタムショップ代表 Rさん) この場合は、専門店などで燃料の供給量を調整する(燃料調整)ことで症状を改善できますが、車載CPUのマッピング(プログラム)を適正値に書き換えてもらうのには別途位費用がかかります。 「さらに厳しくなる騒音規制では、ほぼ現状の社外品マフラーは音量的にアウトになりそうです。この基準値をクリアしないと車検も通らなくなってしまうので、マフラー交換は慎重におこなう必要がありそうです」(カスタムショップ代表 Rさん)
※ ※ ※ クルマにとって現在は、100年以上続いた燃料を燃やした熱エネルギーを使う内燃機関から電気を主体としたモーターへと切り替わる過渡期に差し掛かっています。
実際は多くのクルマが電動化されるまでには時間がかかりそうですが、マフラーに関しては迫力あるサウンドを楽しめるのはあと数年かもしれません。
くるまのニュースライター 金田ケイスケ
------------------------------------------------------------------------------------
車を改造したい人が最初にやりたい物の一つがマフラー交換ですよね。
でも今のご時世爆音で走らせる事がタブーな感じですよね。改造車には生きにくい世の中です…
大きすぎる排気音も迷惑になってるのも事実ですからなんとも言えませんが、昔はドレスアップカー等は爆音で見せるみたいな所があって、爆音皇帝という名前のマフラーがありました。
見つけました。まだ売ってるんですね…
本当に五月蠅いです…
中には室内からマフラー音を調整できるマフラーもありましたよ。
QTP可変バルブ付きマフラー専用リモコン 音量調整可 無線調節変更
- 価格: 27900 円
- 楽天で詳細を見る
これかな?
でも他人の迷惑になる改造は止めましょう。