「祝日がない」のに「文句」は出ない! よく耳にする「トヨタカレンダー」って何?
工業製品を効率よく作るには効果的
休日が土日だけになっているのがトヨタカレンダーの特徴
2021年は東京オリンピック2020の関係で祝日が移動しました。カレンダーと実際の祝日がズレたことで驚いたなんて経験をした人も少なくないのでは?
それはさておき、仕事の関係でそもそも祝日とは無縁という人もいたりします。それがトヨタやその関連企業で働いている人です。彼らが使っているカレンダーは、通称「トヨタカレンダー」と呼ばれています。
トヨタカレンダーは4月からはじめる翌年3月まで年度のカレンダーとなっているのも特徴で、左端が月曜日で右側に日曜日がくるレイアウトになっているのも特徴といえるでしょうか。
といっても非常の法則的でなんら特別なカレンダーではありません。休日が土日だけになっているのがトヨタカレンダーの特徴です。
とにかく淡々と5日稼働2日休みを繰り返しています。こうしたカレンダーを用いることはクルマのような工業製品を効率よく作るには効果的といえるでしょう。たとえば工場を2日稼働して1日休みが入って、また2日稼働するというのは効率が悪くなりがちです。
そこで、祝日を年末年始、ゴールデンウイーク、お盆休みといった長期休暇に振り替えることで、こうした一定のペースを可能にしているのです。
工場周辺にある飲食店までもがトヨタカレンダーに合わせている
2021年度のトヨタカレンダーを見ると、ゴールデンウイークは4月30日から5月9日までの10連休、お盆休みは8月7日から15日までの9連休となっています。いわゆるカレンダー通りで飛び石連休だったりする人から見るとうらやましく思えますが、これは本来の祝日の代休だと思えば納得でしょう。働く側からしても合理的なのがトヨタカレンダーです。なお、年末年始の長期休暇は12月29日から1月5日までの8日間となっています。
さて、トヨタカレンダーが単に一企業のスケジュールを決めるものであれば、これほど話題になることもないでしょう。
トヨタほどの大企業になると、その取引先も多くなりますが、そうした企業や部署もトヨタカレンダーに従って納品したりすることが求められます。さらにいえば、トヨタの工場周辺にある飲食店などもトヨタカレンダーに合わせて営業日を決めることは合理的です。 結局、トヨタのある地域に限っては国が決めている祝日よりもトヨタカレンダーが優先することになるのです。その影響力の大きさは、SNSなどで定期的に話題になっていたりします。そんなことからトヨタカレンダーという言葉を目にする機会も増えているのではないでしょうか。
ただし、トヨタカレンダーというのは同社の製造部門におけるカレンダーであって、管理部門は通常のカレンダーどおりであったりしますし、トヨタの販売会社はまったくの別企業ですからトヨタカレンダーとはまったく異なるスケジュールで店舗の休日を決めています。 考えてみれば、働く側としても平日の合間に祝日が挟まるというイレギュラーな状況はシフトの調整や進捗管理などの難しさにつながります。祝日があるのは嬉しいと感じるものですが、意外にもトヨタカレンダー的なスタイルのほうが働きやすいのかもしれません。
山本晋也
--------------------------------------------------------------------------------------------------ブラックな会社の社員としては祝日が無くてもトヨタカレンダーのような休みが沢山あるのは羨ましい…
土日休みだけでも羨ましいのに10連休・9連休って…
ブラックだと長くて4連休くらいなのに…
こいう記事を見ると格差社会だなぁと感じます…
ここもトヨタカレンダー導入して欲しいなぁ~…😢