車両窃盗犯はますますハイテク化! コードグラバーにCANインベーダーなど最新盗難手口4つ
短時間で盗難されてしまうことが増えた
最近もっとも多いとされるリレーアタック。クルマに近いところに鍵を保管しているユーザーは要注意だ。対策グッズも多いので積極的に利用したい。
最近は、防犯カメラが普及したこともあって、車両盗難の現場が撮影され、それがネットやテレビのワイドショー、ニュースなどで流されることが多くなってきた。高級車やスポーツカーなどがターゲットになっていて、あっさりと盗まれてしまうのに驚かされることが多い。モタモタと右往左往してやっと盗むというよりも、あっという間だ。
この背景にはデジタルシステムを利用した方法を使用していることがあって、いろいろな用語が出てくるようになった。今回は最近、使われている方法を整理して、解説してみよう。あまり詳しくは書けないので、あくまでも簡単にまとめてみた。
■イモビカッター 話題になってかなり時間が経つが、デジタル系の先駆けとなったのが、こちら。イモビとは純正などで付いている、ID合致によるシステムなのだが、イモビカッターを使うと初期化して、破られてしまう。イモビカッターキラーという対策品を使用するのが手。よく、イモビが付いているから大丈夫というのは通用しないので悪しからず。愛知県などでは理由もなく所持することは条例で禁止となっている。
■リレーアタック これも少し前に話題になったが、スマートキーから出ている電波を受信して、家の近くからクルマのところまで複数でリレーしていくことからこの名称が付いた。もちろんスマートキーの電波が届けば、ドアも開くし、エンジンも始動できる。対策は意外に簡単で、電波がもれないように、専用のポーチなどに入れておけばいい。また一部のトヨタ車ではスマートキーを節電モードにするのも効果がある。
コネクト全盛ゆえ今後はハッキングが問題になりそうだ
最近のクルマに用いられているCAN通信を利用した手口もある。パソコンを使用して盗めるので派手な工具が必要ないのが特徴。
■コードグラバー スマートキーのIDを読み取る機械のことで、これを使っていわゆるスペアキーを作ってしまう手口。スマートキーを操作しているときにコピーができるのだが、100mからものによっては500mでも可能なので、犯人が近くにいるとは限らない。スマートキーを使う以上、防御策がないのも痛い。また、海外通販で簡単に手に入るのも問題だ。
■CANインベーダー 最近のクルマの制御は、CAN通信を使って行っている。簡単に言えば、車内はネットワーク化され、通信によって作動などを行っていて、そのアクセスする場所のひとつがよく聞くOBDIIのコネクターだ。昔のようにプラスとマイナスの配線で、電気が流れてオンオフという時代ではない。このCANのシステムに侵入するのがCANインベーダーで、OBDIIからではなく、車外からアクセスすることが多いのがポイントだ。こちらも対策方法がないのが現状である。
以上が現在行われているであろう、主な方法だ。リレーアタック以外、確固たる対策がないのが問題で、逆にハンドルロックなどのアナログな方法が効果があるとされるが、なかには積載車などで強引に引っ張っていく例もあるので完璧ではない。また中古車店などで、入り口にクルマを横付けしてバリケード的にしているが、強引に押しのけて、中のクルマを盗んでいくこともある。
今後、問題になるであろうとされているのが、コネクト全盛ゆえのハッキング。電話回線を通じてつながっているため、そこから侵入するのだが、対策がされていないのが現状だ。パソコンのようにウイルスやハッキングを感知したら、警告して防御するというシステムを入れる必要は出てくるだろう。
近藤暁史
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車の所有者側も対策をしないといけない時代になってます。
盗まれやすい車の周りを関係ない車で囲っても真中の盗まれやすい車だけ盗まれるなんてことは最近では当たり前…
防犯カメラに犯人が写っても検挙できる確率も低い…
ユーザーの対策も必要だとは思うが車メーカーも販売してる以上対策は考えて頂きたい…
スマートキーを止めなければならなくなるか?