タイヤのヒビってどこまっでが危険?
溝があっても実は危険? 使ってはいけないタイヤの条件と見分け方
クルマに関するパーツのなかで、最も身近なパーツと言っても過言ではないタイヤ。皆さんはどのようなタイミングで交換していますか?
「溝が少なくなってきたら」「スリップサインが出てきたら」といった漠然としたイメージはあるものの正確な交換タイミングは意外と知られていないのが実態ではないだろうか。四輪を支えるタイヤ。実は溝が残っていても使ってはいけない場合もある。安全を担う、その条件と見分け方とは?
■「スリップサインが出たら」では遅い! 適切なタイヤ交換時期は?
赤い線で囲んだ三角マーク部分の溝にスリップサインが現れる
「まだタイヤの溝があるから大丈夫」と思っているあなた。ホントに大丈夫でしょうか?
タイヤが摩耗して一番危険なのは雨の日です。タイヤはスリップサインが出たら交換、と思っている人が少なくないのですが、これは法令(道路運送車両の保安基準の細目を定める告示第167条)で、タイヤの使用限界が残溝1.6mmと定められているということに過ぎません。
ちなみに、タイヤには残り溝1.6mmになったことを示すスリップサインが現れるように、縦溝の数か所に凸型の突起(1.6mm)が作られています。またスリップサインの現われる箇所を示すために、タイヤの側面に△マークなどの目印が刻印されています。
残溝1.6mmは、タイヤの使用限界を示したもので雨の日の安全性を担保したものではありません。雨の日の安全性を考えたらもっと早くタイヤを交換するのが安全です。
タイヤは5分山以下になったところから加速度的にハイドロプレーニング現象が起きやすくなります。ハイドロプレーニングとは、雨の日にタイヤが水に浮いてしまいハンドルやブレーキが利かなくなってしまう現象です。
タイヤの溝は、路面の水を後ろに排水する役割を持っているのですが、溝が少なくなると排水量が少なくなるのでハイドロプレーニングが起こりやすくなります。
タイヤの溝は新品時でおよそ8mmですから、残溝4mmを切ったら、そろそろ排水性が悪くなって雨の日の性能が落ちてくるということです。
といっても残溝4mmくらいだとドライ路面での性能は適度にブロック剛性が高くなってむしろフィーリングがよかったりします。そんなことを勘案すると、残溝3mm~2mmくらいが交換のタイミングではないでしょうか。
あるテストの結果では残溝3mmくらいから摩耗が進むごとに急速に耐ハイドロプレーニング性能が悪くなっていくというデータもありますから、このあたりを交換の目安にするのがいいと思います。
近年は、台風やゲリラ豪雨など、3シーズンいつ大雨に見舞われるかわからないので、摩耗が気になったら早めのタイヤ交換をお勧めします。
■スタッドレスの寿命は50%摩耗まで
赤い線で囲んだ部分が「プラットフォーム」と呼ばれる突起だ。スタッドレスタイヤの場合、これが現れたら寿命ということになる
スタッドレスタイヤについても触れておきましょう。スタッドレスタイヤには、スリップサインのほかにスタッドレスタイヤとしての使用限界の目安になる「プラットフォーム」と呼ばれる突起が縦溝につけられています。タイヤの摩耗が50%になると現われます。
これは多くのタイヤメーカーがスタッドレスタイヤとしての寿命は50%摩耗までとしています。また残溝1.6mm規定のように保安基準ではありませんが、地方自治体が独自に定める道路交通法施行細則で50%以下の摩耗のスタッドレスタイヤの使用を禁じている自治体もあります。
■溝が減っていなくても危険なタイヤとは?
雨の日に走った時になんとなく不安を感じたり、ハンドルの手応えが感じなかったりすることがあったら、タイヤの劣化を疑ったほうがいい(譲 儀間@AdobeStock)
タイヤが減っていなくても危険なタイヤの状態があります。それは古くなったタイヤです。
タイヤにはゴムの柔軟性を保つためにオイルが配合されています。経年劣化によってオイルが抜けていき、ゴムの柔軟性が失われてしまいます。それに加えて、紫外線やオゾンなどによっても劣化していきます。
なかでもオゾンによる劣化はオゾンとゴムの化学変化によって(ゴムの柔軟性が失われ)ひび割れが起こります。これをオゾンクラックといって、ゴムの応力(≒テンションのかかっている方向)と垂直方向にひび割れが起るのが特徴です。
いずれにしても、経年劣化によってゴムの柔軟性が失われます。柔軟性が失われると、ゴムは踏ん張りがきかなくなります。
それでもドライ路面ではそれなりにグリップ性能を発揮してくれるので(劣化の具合にもよりますが)それほど不安を感じることはありません。けれども雨が降って路面が濡れると、劣化による悪影響が顕著に現れます。劣化したゴムは濡れた路面でグリップが低くなります。
劣化は徐々に進行していくので、グリップ性能も徐々に落ちていきます。だから毎日クルマに乗っているとそれほど性能低下を感じないのですが、いつの間にか大幅に性能が落ちています。
症状としては雨の日に走っていて何となく不安、お尻のあたりがムズムズする感じや、ハンドルの手応えが頼りなく、しっかり曲がっていける感じがしない、といった気がしたら要注意です。
■タイヤの耐用年数は概ね4~5年が目安
赤い線で囲んだ数字部分がタイヤの製造年週となる。後ろ2桁が製造年の西暦下2桁、前2桁がその年の何週目に製造したかがわかる。欧米式の『週・年』という並びなので注意
タイヤの耐用年数は、使い方や保存の仕方などで大きな差が出ることがあるので、一概に言うのは難しいのですが、大雑把に言って製造から4~5年くらいが履き替えの目安です。
タイヤのサイドウオールには製造年週が4桁の数字で記されています。例えば3021ならば前2桁が製造週を表し、後2桁が西暦を表しますから2021年の30週目に製造されたことを示していますから参考にするといいと思います。
ただ、タイヤの劣化は前にも触れたように、使用状況や保管状況によって大きな差が生じることがあるので、製造年週だけでは判断できません。タイヤの摩耗の具合やひび割れの有無なども合わせて判断するのがいいと思います。
----------------------------------------------------------------------------------------久しぶりのタイヤ専門家の意見。
だいたいこの手の記事は摩耗以外でタイヤが危険な状況なんて目で見てタイヤが変形してたら有無を言わさずOUT!!!!
ただ中には少しだけ凹んでるタイヤもあるがそれはタイヤの製造工程上仕方ないことなので気にすることは無い。↓
タイヤは変形してなくても危険なタイヤはヒビ割れだ…
多少のひび割れなら全く問題ない…
でも多少のヒビ割れでもガソリンスタンド等に行くとヒビが入って危ないから新品に変えた方が良いですよと進めてくるが、言われたタイヤを見ると大体↓こんな感じ…押し売り間たっぷり…
これくらいのヒビならそのまま走行しても全く支障は無い。
問題は中のワイヤーが見える程度のヒビ割れだ
此処まできたら危ないです。
夏に高速道路を走ってるとバーストする恐れはあります。
街中しか乗らないから…って方は分かりづらいですがタイヤの温度が上がらないように気を付けて乗って下さい。それと空気圧も気を付けて下さい。
ヒビから空気が漏れてパンクしてる事もありますから。
なぜ高速道路に乗ると危険なのか?
タイヤを高速回転させているとタイヤの温度が上昇します↓
タイヤの中の空気の温度も上がります↓
空気は温度が上がると活発に動きタイヤの空気圧が上昇します↓
ヒビが入ったタイヤの空気圧の上昇にタイヤが耐えられなくなり↓
バースト↓
事故↓
死亡
となるのでヒビが入ったタイヤは高速道路を走るのが危険という話になります。