タイヤ交換は純正品に交換したほうがいいのか ?純正タイヤじゃないほうがいいケースもあり!?
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愛車のタイヤが交換時期になった時、購入した新車ディーラーでメーカーが推奨する純正タイヤへと交換する方法もあるが、タイヤ専門店などで好きなタイヤを選んで交換することもできる。
タイヤは大まかに分けると2つのパターンで交換できるわけだが、純正タイヤに交換したほうがいいのか?それとも、純正タイヤではない市販品を選んだほうがむしろいいのだろうか? タイヤ取材の経験豊富なモータージャーナリストの斎藤 聡氏が解説する。 文/斎藤 聡 写真/Daimler AG、BMW、ベストカー編集部
■純正タイヤはクルマに合わせてチューニングされている
欧州フレミアムフラントのクルマはメーカーか認証したタイヤか装着されている。日本のタイヤメーカーも1980年代末、こぞってこういった認証に挑戦し、世界的な地位をアップさせた過去がある
欧州メーカーに多く見られる認証タイヤは、自動車メーカーからのオーダーに合わせてタイヤの構造やコンパウンドなどをチューニングしています。 応答性、操縦安定性、乗り心地、耐久性、排水性、ウエットグリップ、転がり抵抗などなど、そのすべてではないかもしれませんが、かなり細かく性能が指定され、指定された性能を満たしていることをテストして初めて認証されることになります。 欧州のタイヤメーカーは既存のタイヤをベースに各自動車メーカーに合わせたチューニングを行っています。 モデルチェンジの時期が新車開発のタイミングと合うと、新車開発をしながら新型タイヤの開発も行うこともあります。 ただ、この場合はそのまま市販化してしまうと必ずしもバランスの取れたタイヤにはならないので、市販用にはマッチングしないクルマ(同じカテゴリーのクルマ)がないようにチューニングしているそうです。 見方を変えると、純正タイヤというのは、そのクルマに合うようにタイヤもチューニングされているわけです。もちろんすべての新車装着タイヤが大幅に変更を受けているわけではなく、場合によってはほとんど手を加えていないタイヤもあります。 また、他メーカーの純正指定のタイヤとの相性がよかったため、同じスペックのタイヤが別のクルマに装着されるというケースもあるようです。
■国産車のタイヤも実は、専用チューニングされている
BMWの承認タイヤにはウォール部分に「★」の刻印か入る
国産車の場合は装着するタイヤを純正指定するというやり方をほとんどしてきませんでした。でも実際には、クルマを開発する時にはタイヤもそれに合わせた性能が出るように作り直されています。 欧州のタイヤメーカーでは既存のタイヤをベースにしている例がほとんどですが、国産車の場合は各タイヤメーカーが、新車装着用タイヤをたくさん用意しています。もちろん同じ名前でも装着するクルマによってチューニングが異なります。 何のことはありません。国産車のタイヤも専用開発されていたわけです。欧州自動車メーカーでも指定タイヤの刻印を入れているメーカーはほとんどがプレミアムメーカーです。 安価なタイヤの場合はマッチングのよさはもちろんありますが、タイヤをグレードアップすることでよりよい性能を期待できる可能性が高いです。 まとめると、欧州車で装着タイヤが指定されている場合は、メーカー保証の問題もありますから基本的には純正装着のタイヤを選ぶことをお薦めします。ただ用意されているタイヤはたいてい1種類ではなく2~3銘柄ありますから、そのなかから好みのメーカーのものを選ぶのがいいと思います。
■コスト重視のコンパクトカーやミニバンのタイヤは銘柄変更挑戦もアリ!
指定外のタイヤを選ぶのなら、保障の問題を差し置いても装着したいタイヤがあるとか、スポーツドライビングをしたいとか、もっと乗り心地をよくしたいといった明確な希望がある人に限られると思います。 国産メーカーの場合は、バランスで選ぶなら純正装着タイヤが無難な選択だと思います。特にプレミアム系のクルマやスポーツカーは、乗り心地、ウエット性能やロングライフ性なども考えられ、これにコストを加味したバランス点でタイヤを作っています。 例えばマツダ3のスカイアクティブXは、TOYOプロクセスR51が標準装着になっていますが、このタイヤはマツダ3に合わせてタイヤの縦ばねをソフトに設定しながら応答性のよさを備えた巧みなチューニングが施されています。 また、ホンダ アコードは、 レグノGR-ELという純正専用タイヤが装着されています。静粛性の高さと低速域のトルクの強さに合わせたタイヤになっています。 コンパクトカーやミニバンについていえば、ちょっとタイヤに興味を持って積極的に好みのタイヤを選ぶのも楽しいと思います。 例えば今タイヤメーカーが力を入れて開発しているのが省燃費タイヤです。近年は開発技術が進み、ウエットグリップのよさと転がり抵抗の少なさを両立したタイヤが増えてきました。 価格が比較的安価なスタンダードタイヤでも充分選択肢があります。また省燃費性能を備えたコンフォートタイヤも登場しています。今自分が装着しているタイヤからかけ離れたタイヤ選びをしなければ、まず失敗することなく燃費をよくしたり乗り心地をよくすることができると思います。 ミニバンならミニバン専用タイヤが多数発売されています。ミニバン専用にサイドウォールを強化してクルマとのマッチングを図っているうえ、ミニバン専用のコンフォートタイヤや省燃費タイヤが売られていますから、選択肢が広く選ぶのはちょっと大変かもしれませんが、より自分に合ったタイヤが選べるではないかと思います。 気を付けたいのは、ランフラットタイヤ装着車でしょう。レクサスやGT-Rは、基本的には純正品以外のタイヤには交換しないほうがいいと思います。スペアタイヤやパンク修理キットが搭載されていないこと、またタイヤの特性や重量が違うので、マッチングをとるのが難しいのがその理由です。 また、ひと昔前のランフラットタイヤは乗り心地があまりいいとは言えず、完成度が高いと思えませんでしたが、近年のランフラット、特に低扁平のランフラットタイヤは驚くほど乗り心地がよくなっています。 専用開発であることを考えれば、純正装着として用意されているバリエーションのなかから選ぶのをお薦めします。
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タイヤ専門家の意見を言わさせて下さい。
まず海外の車に着いているタイヤですが、タイヤにメーカー別のマークがついています。それは車メーカーがこのタイヤを付ければ最高のパフォーマンスを発揮できますよ。っていうマークです。
なのでノーマークのタイヤを装着した場合はメーカーの保証が受けれない可能性があります。
国産車でも記事にも書いてありましたが車によっては専用設計になってるタイヤもあります。特にマツダ車に多いですが、タイヤ外形まで特殊になってるので、同じタイヤサイズでも新車装着タイヤと汎用タイヤではタイヤの外形が異なってるので、多少ですがメーターが狂います*1
でも国産車の場合はそこまで気にしなくてもいいかな…と思います。
新車装着タイヤと同グレードならまず問題ないと思います。
*1:目に見えないぐらいですが…