F1タイヤトラブルの調査に伴い、規定内圧違反説が浮上。ピレリ、タイヤ自体に問題なしとの結論か
F1第6戦アゼルバイジャンGPで発生したタイヤトラブルについて、ピレリは詳細な調査を行い、報告書をまとめ、フランスGP前にそれを発表する予定だ。まだ発表前の段階だが、イタリアメディアは、タイヤの構造に問題は見つからなかったと伝えている。
決勝中、ランス・ストロール(アストンマーティン)とマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)の左リヤタイヤが相次いで壊れ、それぞれ激しくクラッシュした。F1タイヤサプライヤーであるピレリは、現在、報告書を作成しており、まずはそれをFIAの技術・安全代表および全10チームに送り、その後、結果を公表する。
しかしピレリのモータースポーツ部門上層部の一部メンバーは、すでにイタリアのメディアに対してコメントしている。彼らは「トラブルが起きたタイヤ2本は、ともにカーカスには何の問題も見つからなかった。デブリを踏んだか、規定の内圧で走行していなかったのだろう」との見解を述べているという。
ピレリはアゼルバイジャンの金曜FP2で各チームがロングランを行った後、リヤタイヤの規定空気圧を当初よりも1Psi多い20Psiまで引き上げることを決めた。しかしピレリの関係者は先週、タイヤ内圧を監視するシステムは十分ではないとして、次のように語っている。
「全ドライバーのスタートタイヤの空気圧がグリッド上でチェックされたことはほぼ確実だが、チームがレース中に使用する2セット目、3セット目のタイヤの空気圧をチェックすることは、我々にもFIAにもできない。なぜならマンパワーが足りないからだ」
ピレリとFIAは、各チームがレース中にどのタイヤに交換するかは承知しておらず、検査を実施しても、その後の変更を取り締まることが難しいという。
タイヤ内圧を低く設定できれば、タイヤのウォームアップが早くなり、ラバーと路面の設置面積が広くなるため、パフォーマンス上、大きなメリットになる。また、デグラデーションの範囲もより均一になる。
一方、低い内圧で走行することのデメリットは、タイヤカーカスへの負荷が非常に大きくなることだ。構造全体の動きが大きくなると、内部の熱が高まり、構造の変形がコンスタントに起こり、最終的にバーストに至るような弱い部分ができてしまう。
チームを常に監視することの難しさにピレリとFIAが直面しているとして、ピレリの上級技術者は「7万人の観客がいるコンサートに10人の警備員を配置するようなものだ。チームが何をしているかをチェックする仕事は、それに相当する」と述べている。
ピレリは報告書のなかで、F1チームにタイヤを独占的に供給してきた11年間の間に、指定より低い内圧でタイヤを使用していたチームが見つかったケースがあったことを指摘、すべてのマシンのタイヤ空気圧を常に監視する、より効率的な方法を見つけることをFIAに求めるものとみられている。
報告書のなかで、このような形で、ピレリがバクーでのタイヤトラブルに関して自身の責任を一切認めない場合、チーム側、少なくともアストンマーティンとレッドブルからは反発が見られるものと予想される。
最近F1のタイヤバーストでニュースになっている記事がありました。
これはタイヤの空気圧を下げたからバーストしたんだよ。と結論付けた記事です。
空気圧を何で下げるの?と思う方もいると思うので、解説します。
空気圧を下げるメリットはタイヤ内の空気量が減ることで、タイヤ自体が少し変形して
接地面積が増えます。
接地面積が増えるとグリップ力が増え、スピードも上げれるしブレーキも効きやすくなるので、
ブレーキングポイントもより遅くなります。
空気圧を下げたデメリットはタイヤが変形しタイヤ自体の耐久力を徐々に失っていき、
結果バーストします。
その為FIAではタイヤの空気圧をルールとして決めていますが、今回はのそ空気圧が
規定より低かった事が原因だとしています。
しかしF1のタイヤがピレリになってから各チームよりタイヤの質の問題は上がってきています。
今回の事もタイヤ自体の性能が以前のBSやMと比べて落ちている事でチームとしての
苦肉の策だったのでは?と思ってしまいます。